再生への備忘録3

私の蜂場がある千葉県君津市の鹿野山周辺は、放棄された杉やヒノキの単一樹林が今回の台風によって相当被害に遭いました。

コンクリートの電信柱も折れていて、自然の力の前には人間はいかに無力であるかということを実感せざるを得ません。

ところで、この惨状は、見方によっては、極相に向かい、モノカルチャー化していた単一樹林が大胆に間伐され、光が入って風通しが良くなり、新しい命が芽生えるキッカケになったとも解釈できます。

人間にとっては災害だとしても、自然の中では、必然性を伴った単なる現象に過ぎないというか。

間伐された土壌からは、ミツバチにとって貴重な夏の蜜源となる、ヌルデやカラスザンショウ、私が好きな春の華やかなハチミツが採れるハゼノキ、やはり梅雨時の貴重な蜜源のネズミモチやアカメガシワなど、来年の春には、土地にあった多様な蜜源樹木の芽が出てくると思います。

そしてそこはミツバチをはじめとして様々な昆虫や野鳥の住処となって、生物多様性が生まれ、古き良き日本の里山に戻ってゆく。

そんな事をイメージしながら、いつもの蜂場にトラックを走らせた。49才の秋。

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