再生への備忘録62

 先日つくば国際会議場で行われたシンポジウムで、いくつか重要なトピックがあり、時間をかけて自分なりに掘り下げているのですが、その1つが「dawinian black box」という概念です。環境にあったみつばちを育てるために、極力管理せず、自然淘汰の原則に従った養蜂を行うという考え方には、本質的なところで共感を覚えますが、いくつかの点で腑に落ちないところもあります。

 1つには、私が扱っているセイヨウミツバチは日本で進化してきた在来生物ではなく、アフリカ原産の外来種であり、もっと言えば、養蜂そもそものが、所謂「自然」の中に於いては不自然な営みであるからです。また、養蜂家は、家畜を扱っている以上、自然淘汰に任せるのではなく、生き物に対する責任を負う義務があると思うからです。

 自然農の世界でも再三議論されている事ですが、自然と非自然、自然と反自然の境界線はどこにあるのかを見定め、さらに、人間はそこで何をすべきなのかを真剣に考えていかなければ、前に進む事が出来ません。自分なりの自然観を持つ事は非常に大事です。

 ところで、先日来日したフランシスコ教皇は、2014年のバチカン科学アカデミーで、ビッグバンと進化論を肯定し、創世記に書かれている世界観と対立しないと発言して、一部の人に衝撃を与えました。何が自然で、何が非自然なのか?何が偶然で、何が必然なのか?最初に何かあったのか、それとも何もなかったのか?全てが二元論で語られるこの三次元の世界で、この命題にどうすれば答えを出せるのでしょうか^_^

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