再生への備忘録72

 林業のアルバイトを始めて早いもので1ヶ月が経ちました。寒空の下、杉の挿木をしたり、台風で壊れたビニールハウスを修理したり、花粉症の原因となる杉の雄花の花粉を採取したり、イノシシの防護柵を作ったりと日々肉体労働に勤しんでいます。私は生まれつき方向音痴のため、杉林に入ると自分がどこにいるのか分からなくなって軽くパニックになりますし、高所恐怖症で花粉症にも関わらず、高所作業車に乗って杉の花粉の採取をするのは、正直言って拷問に近いです。

 東日本大震災が起こった2011年3月に会社を辞めて、自分が好きな道を歩く事にした私ですが、その道は決して平坦なものではなく、こうやってアルバイトをしながら、なんとか生きている状況が10年近く続いています。杉林で迷子になり、高いところで不安になり、花粉症と戦いながらも決してネガティブな気持ちにならないのは、「生きているという実感」があるからです。不安定という状態は活性化している状態で、活性の中にしか幸せはないと信じています。「俺はいま生きている」という実感を得る事以上の幸せを私は知りません^_^

今こそ出発点
 
人生とは毎日が訓練である。
わたくし自身の訓練の場である。
失敗もできる訓練の場である。
生きているを喜ぶ訓練の場である。

今この幸せを喜ぶことなく
いつどこで幸せになれるか。
この喜びをもとに全力で進めよう。

わたくし自身の将来は
今この瞬間ここにある。
今ここで頑張らずにいつ頑張る。

by 尾関宗園(大徳寺)

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