蜂場に隣接する傾斜地で、烏山椒の実生の苗木を発見したので、赤いテープをつけました。烏山椒は真夏の貴重な蜜源樹木で、柑橘系の美味しいハチミツが採れますが、間伐地や裸地にいち早く芽を出す里山再生の象徴的な樹木でもあります。
ところで、学校の式典や、日本の教会などでよく歌われている「ごらんよ 空の鳥」という典礼聖歌があります。先日東京ドームで行われた、教皇フランシスコのミサでも歌われていました。
ごらんよ空の鳥
野の白百合を
撒きもせず 紡ぎもせずに
安らかに生きる
この歌詞は、マタイの福音書の「空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない」という一文からの引用ですが、実際は鳥も種を蒔く事が分かっています。
野鳥の多くは、木の実を丸呑みにして、果肉部分を消化し、消化できない種部分をフンと一緒に排出します。フンと一緒に地面へ落ちた種は、やがて芽を出しますが、そういう自然の循環が森を育てているのです。
余談ですが、ルカの福音書には、「鳥」のところが「烏(カラス)」と表記されています。私が赤いテープをつけた烏山椒の苗木の種は、誰が蒔いたのでしょうか^_^