再生への備忘録70

 昨日は千葉大学で特別授業の講師をしてきました。授業は5時限目に、学部を超えて行われ、高校生も何人か参加していました。最近よく聞かれるようになった「リベラルアーツ教育」の一環として、ミツバチや養蜂をテーマに、自然科学や社会科学にとどまらず、宗教や哲学にまで踏み込んだ議論を展開しました。

 講義は、通常の大学の授業にありがちな一方通行的なものではなく、学生との対話に重きを置いた形式を取る事を意識しました。性の問題や個人の社会適合性、環境問題など、現代人が抱える社会問題に対していまの学生がどう考えているのかを参加者全員が共有できるような授業にしたかったのですが、時代のムードのせいなのか、国立大学という校風がそうさせるのか、積極的に自分の意見を発言する学生は多くありませんでした。

 社会という大きな海に出る前に、いま自分を縛っているしがらみや束縛、親や教師から一方的に押し付けられた価値観、自分の中での常識や偏見から、一度自分を解き放ち、多角的な思考をする訓練を、人生の早い段階でしておくか否かは、その後の人生を大きく左右します。

 「私たちはテクノロジーとリベラルアーツの交差点にいる」これはアップルの創業者である、故スティーブ・ジョブズの言葉です。すごく良い言葉ですが、私は「養蜂」を学ぶ事こそが、リベラルアーツ教育に最適だと思っています。自然科学も社会科学も、哲学も宗教も、本質的なところでリンクしている事を学べるからです^_^

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